4月21日(木)晴れ


ついにこの日がやってきた。いよいよミラノだ。私の心の中と同じく天気は気持ちいいほどに晴れている。

「しばらく、いい子にしててね。」私はシュリを思いっきり抱きしめた。

彼はとっても苦しそうに私の腕の中から逃げ出そうとしている。シュリ

もぉーしばらく会えないのにってわかんないか。                                                                                                                                                                                                                              

                             

昨日の夜遅く(正確には今日の朝がた)まで闘った                                                                                                                                                 

スーツケースのほかにかばん1つ、ノートパソコンを抱え     

12時40分発ののぞみに乗って大阪へ向かった。・・・。

明日の朝にはイタリアの上に立っているんだなぁとにやけながら考えているうちにいつの間にか眠ってしまっていた。あまりにも眠りが深かった為、目覚めたときに乗り過ごしたと勘違いした私はあわてて
「すいません!ここどこですか?私、乗り過ごしてしまって・・・。」
と大声でゴミ回収のお姉さんを呼び止めた。
「???もうすぐ新神戸ですけど・・・。」
なぁんだ、寝過ごしてないじゃん。ん?もしかして周りの人たちに注目されてる?
恥ずかしい・・・。


堀田さん田口さん!元気―?」

以前勤めていた会社の大阪営業所の二人が新大阪駅まで迎えに来てくれた。二人と一緒にJRに乗り換え、大阪駅へ向かう。

「わしはぶち元気よねー。」

と額の大量の汗を拭きながら堀田さんが言った。

大阪に転勤になって2年がたとうとしているが相変わらずこてこての広島弁。そういうところが好きなんだけどね。自分の仕事が忙しいのにもかかわらず、いつも私の仕事を助けてくれていた。

「何、この荷物、重たーーい!!!」

と田口さんは顔をしかめながら私のかばんを持ってくれた。いやいや、この重たさも私にとってはうれしい重さなんだってば。

田口さんは私にとってお姉さんみたいな存在。大阪と広島で電話はしてたけど実際に会ったのはまだ3回目。それなのに、ずーっと前からの知り合いのような気がする。とってもかわいい見た目からは、まさか堀田さんと同級生なんて想像もつかない。

「いやぁー梅田っていうところはわしには暑すぎるよ。」

とずっと汗を拭いている堀田さんを見てずっと田口さんは笑っている。

「ところでそのかばんは何ねぇ。」

と堀田さんは私のパソコンがはいっているかばんを見て言った。実は、中に持つところがついているだろうと思って買ったかばんにはなんと持つところが付いていなかったため、私はずっとパソコンを抱えて運んでいたのだ。安いからってケチるんじゃなかったよ・・・。

「堀田さん、買ってあげたら?」

田口さんの一言で私のパソコンかばんはカーキ色のおしゃれな肩掛けかばんに変身した。

「高くて2000円までじゃけえね。」

と最後まで言っていたけど結局私が一番気に入ったかばんを買ってくれた。

ありがとね。堀田さん。

堀田さんと     田口さんと

その後、喫茶店でコーヒーを飲み、二人に見送られながら私は関空行きのバスに乗った。

二人ともわざわざ見送りにきてくれてありがとね。

田口さん、私の持ち手がないかばんあげるから。(笑)

空港に到着後、荷物を預け空港の中を少し歩いた。滑走路が夕日に照らされてオレンジ色に染まっている。   きれいだなぁ。

さて、あとは飛行機に乗るだけ。

それでは、行ってきまーす!!!


昨日、どうしても顔が見たくて私のよき理解者であるもこ姉ちゃんに会いに行った。お姉ちゃん、行ってくるね。


〈今日覚えたイタリア語〉

      dormire眠る

      stazione

      borsaかばん

      aeroporto空港

      aereo飛行機